第3節 鞏義市
鞏義市は少林寺の30km北、黄河の南岸にあります。ここで “康百萬庄園”(中国四大庄園の一つ)と北宋の皇帝の墓の一つ永昭陵を2010年3月27日に見学しました。
獅子型:2組 抱鼓型:5組 箱子型:12組 門枕:5組 合計24組を確認しました。
“康百萬庄園”の門墩状況を紹介します。
“康百萬庄園”案内図
大変広い庄園です。中心部しか見学出来ませんでした。(赤線で囲んだ部分)
見学出来なかった集賢庄・福禄堂・康氏家祠・聖壽寺・寺溝住宅・張溝住宅区・金谷寨にも門墩が在ったと思うのですが、残念でした
獅子型門墩を備えた門が二ヶ所ありました。
画像1:住居部分への門 (画像をクリックして 大きくなりますヨ)
康一族が住む一段高い主宅区に入る頑丈な門
画像2:主宅区の主人の四合院の正門
画像3:主人の四合院の正門の獅子型門墩
台座に掛けられた錦鋪(三角の部分)には長寿の象徴の仙鹿が彫られ
ています。
画像4:商業活動用建物=機房の東端の門
画像5:機房の東端の門の獅子型門墩
立派な台座のみで、獅子は破壊され臀部のみが残っています。
台座に掛けられた錦鋪に福の象徴の佛手柑が彫られています。
抱鼓型門墩が5組あります。
画像1:南大院の正門
庄園管理業務と官僚になる学習をする書院機能をはたす建物の門
画像2:南大院正門の抱鼓型有獅子門墩
太鼓の上の獅子が台座に座っているのも、これほど大きいのも珍しい。
画像3:機房(商業活動用建物)の第二門の抱鼓型有獅子門墩
台座は箱子型で模様も彫られてなく、全体に質素な感じの門墩
画像4:機房(商業活動用建物)の西端の門
画像5:機房の西端の門の抱鼓型門墩
台座は豪華な須弥座だが、上の太鼓は質素で堅実な感じの門墩。
画像6:主宅区(住宅部分)第一院正門
画像7:主宅区第一院正門の抱鼓型門墩
全体に吉祥模様が彫られ華奢な感じの門墩
太鼓の胴には良い事が続く連続卍が、台座正面には蓮が生えた
水面に一組の水鳥が、台座内側には葉の抽象模様?が彫られてます。
画像8:主宅区(住宅部分)第二院の第二門
まったく模様の彫られていない簡素な抱鼓型門墩
箱子型門墩が6組ありました。
画像1:主宅区(住宅部分)第三院の第二門
画像2:主宅区第三院第二門の箱子型門墩
全面に見事な彫刻が施された大変豪華な門墩
上に“避邪の獅子”が1組彫られ、中段に“尊老愛幼”の道徳図が、
下段の錦鋪(三角)に“麒麟送子” (男の子が生まれ、徳を備えた賢人に
成る)の吉祥図が彫られています。
画像3:主宅区(住宅部分)第四院第二門の箱子型門墩
門の前に置かれており、門扉の軸受け孔が彫られていません。
門飾りとして作られたものでしょう。(門砘)
画像4:主宅区第四院第二門の箱子型門墩右側
(高:82cm 幅:27cm 全長:67cm)
上段正面には麒麟に男の子が乗っている“麒麟送子”の吉祥図が彫ら
れています。
上段内側には“五子登科”(科挙試験にトップで合格する)吉祥図が
彫られています。
下段には「出畏之 入懼之」(外では礼をもって謙虚に行動し、家では
注意深く失礼な事をしない様に そうすると人生は平安で幸福だ)と彫ら
れています。
画像5:機房(商業活動用建物)中央門
画像6:機房中央門の箱子型門墩
門墩の上に錦鋪(錦の敷物)が彫られています。門墩の上に花瓶でも
置くのでしょうか?
画像7:主宅区(住宅部分)第五院
画像8:主宅区第五院の箱子型門墩
この門墩も上に錦鋪(錦の敷物)が彫られています。
第三院の門にも全く同じ門墩がありました
画像9:主宅区(住宅部分)第一院第二門
画像10:主宅区第一院第二門の箱子型門墩
装飾模様が彫られていない質素な門墩
いや上の箱の内側には獅子が、正面には満族模様の枠の中に何かが
彫られていて削られた様です?
“永昭陵公園”内に箱子型門墩が6組在りました。
北宋四代目仁宗皇帝の墓“永昭陵”(1063年造営)が公園に整備されています。
画像1:永昭陵公園の門
画像2:永昭陵公園の門の箱子型低門墩
中央と両脇の出入口に模様が彫られていない門墩が3組あります。
画像3:永昭陵正門
公園の門と同じ模様が彫られていない箱子型低門墩が設置されています。
画像4:永昭陵東門
この東門と西門も正門と同じ模様が彫られていない箱子型低門墩です。
北門だけは門墩の無い上下挟式門です。
“康百萬庄園”に門枕が5組在りました。
康百萬庄園には5組の門枕があり、この2組には正面に花弁模様が彫られています。
画像1:機房(商業活動用建物)の中の第二門の門枕
画像2:主宅区(住宅部分)第四院の房窑の門枕
第3節 鞏義市 終