第7節 他の地方
書籍や写真で見た陝西省内の門墩を紹介します。
画像1:西安郊外周至県老県城の獅子型門墩
飛行機の機内誌≪民航≫に掲載されていたものです。
その説明によると、この門墩の所在地は西安の最西端の周至県
老県城です。
古風で愛くるしい獅子です。(画像をクリックして 大きくなりますヨ)
画像2:渭南市西岳廟の獅子型門墩
人民美術出版社≪古風≫シリーズ≪老門楼≫に掲載されていたも
のです。
西安から約30km東北の渭南市華陰市にある西岳廟大門の獅子型
門墩です。
これに良く似た“たてがみを後になびかせて蹲踞する獅子”型門墩
は西安市内の惘積寺にもあるそうです。(鶴坪著≪中華門墩石芸術≫)
また、“たてがみを後になびかせて蹲踞する獅子”は西安市内の
門墩の台座に彫られているのを数個見かけました。
画像3:西安郊外楼観台公園の抱鼓型
私が西安市内の門墩調査をしている放送を西安テレビで見た張
克己氏が送って下さった写真です。
張氏によるとこの門墩は現在は周至県楼観台公園の宗聖宮の門に
あるが、以前は張家の物で清朝中期以前の物だそうです。
画像4:楡林市李自成行宮の抱鼓型門墩 (撮影:楊兵氏)
李自成は明の1634年に蜂起した農民の英雄で、彼を祭った楡林市
米脂県の李自成行宮の抱鼓型門墩で明代の物だそうです。
須弥座の段数が多い門墩です。太鼓の上に獅子を二匹も乗せた
珍しいものです。
楡林市米脂県には常家庄院と姜家大院と言う大邸宅があり、ここの
抱鼓型門墩もこの行宮の門墩に大変よく似て豪華です。
須弥座の段数も多く豪華なのが楡林市地方の特色なのでしょう。
画像5:西安郊外周至県老県城の抱鼓型有獅子門墩
飛行機の機内誌≪民航≫に掲載されていたものです。
画像6:西安郊外周至県老県城の箱子型門墩
飛行機の機内誌≪民航≫に掲載されていたものです。
その説明によると、この門墩の所在地は西安の最西端の周至県
老県城です。
周至県老県城は秦嶺山脈の主峰太白山(標高3767m)の麓の寒村
です。それにしては立派な門墩です。
画像7:楡林市米脂県民家の箱子型門墩
陝西旅游出版社≪闖王故郷行≫に掲載されている写真です。
写真で正確なことは分かりませんが、模様の彫られていない質素な
門墩です。
平井徹さんが陝西省渭南市蒲城県の「考院」の門礅写真を下さいました。
この地区の科挙を行う所です。
獣吻頭を備えた抱鼓型門礅が設置されています。
牡丹の彫刻も立派です。
第7節 他の地方 終
第2章 陝 西 省 終