第5節 他の地域

 古い民家が少なくなるにつれて、古い民家に関する書籍の出版が盛んになっています。
 そうした古い民家を撮影した書籍≪雲南明清民居建築 (上・下)≫≪老房子・雲南民居≫≪古風≫で門墩の写真を探しました。

 

 獅子型 2組、抱鼓型 1組、太鼓横置型 1組、台座型 22組、門枕 59組を見つけました。
 この書籍は門墩を中心に写した物では無く、古い民家をテーマに写した本で、当然これらの数は門墩の正しい分布状況を反映してはいません。この事を念頭に置いて見て下さい。

 

   画像1:この項に出てくる土地の位置 ≪出典:雲南明清民居建築≫

                                                        (画像をクリックして 大きくなりますヨ)

獅 子 型
 日陰で見えにくいが正面の門には獅子が伏せた門墩があります。
   画像2:省西部 剣川県 沙渓鎮寺登街 ≪出典:雲南明清民居建築≫
 多分立派な獅子が蹲踞していたのが壊され、獅子がいた台座のみが残っている?
   画像3:省西部 剣川県 沙渓鎮 ≪出典:雲南明清民居建築≫

 

抱 鼓 型
 雲南省で唯一つ確認できた抱鼓型門墩です。
   画像4:省南部 建水県臨安鎮 朱家花園大宅第 ≪出典:古風≫

 

太鼓横置型
   画像5:省南部 通海県河西鎮 民家 ≪出典:雲南明清民居建築≫

 

 書籍で見た雲南省に多い台座型の幾つかを紹介しましょう。

   画像1:省南部 建水県団山村 張家大院 ≪出典:古風≫
   画像2:省南部 澄江県陽宗鎮 小廟 ≪出典:雲南明清民居建築≫
   画像3:省南部 石屏県県城   民家 ≪出典:雲南明清民居建築≫
   画像4:省南部 通海県河西鎮 民家 ≪出典:老房子≫
   画像5:省南部 弥勒県虹渓鎮 民家 ≪出典:雲南明清民居建築≫

 

 書籍で見た門枕の幾つかを紹介します。

   画像1:省北部 寧茛県濾古湖 門枕木 ≪出典:老房子≫
   画像2:省東部 昭通市    門枕石 ≪出典:雲南明清民居建築≫
   画像3:省西部 剣川沙渓鎮 欧陽大院 門枕石 ≪出典:古風≫
   画像4:省西部 雲龍県諾鄧村 門枕石 ≪出典:雲南明清民居建築≫
   画像5:省西部 騰衝県和順郷 美しい門の門枕石です。
   画像6:省中央部 禄豊県黒井鎮 門枕木 ≪出典:雲南明清民居建築≫ 

 

 

 写真の出典は以下の書籍です。
  ≪雲南明清民居建築≫ 雲南美術出版社 2002年出版 陳雲峰撮影
  ≪老房子・雲南民居≫  江蘇美術出版社 2000年出版 李玉祥撮影
  ≪古風・老宅第≫     人民美術出版社 2003年出版 卞志武外五人撮影 

 

 【雲南省の門墩の特徴】
 雲南省は中華文明の中心地から遠く離れ高い山脈で隔てられて、永い間独立国だった為か、門墩事情には三っの特徴があります。
 特徴1:太鼓が横に置かれていることです。他の地方では太鼓は縦に置か

    れています。
 特徴2:箱子型門墩が無いことです。
 特徴3:台座型門墩が沢山あることです。他の地方では殆んど見かけません。

 

第5節 他の地方 終

第1章 雲 南 省 終